2024-06-04

「青山悟 刺繍少年フォーエバー」 へ行く

私は40代半ば、パリで出会った花糸刺繍に
魅せられて久しぶりに刺繍針を手にした。
あれから現在まで十数年、コレをしていな
かったら何に時間を使っていたのだろう?
と思えるくらい刺繍のある暮らしを
自分なりに楽しんできた。

その昔、刺繍が女性の労働の道具であった
ことなど史実として知っていたに過ぎないし
深く考えたことなどなかった。
何事にも歴史があるものだ…くらいに。
労働として眠る時間も惜しんで刺繍をして
いたらおよそ楽しいなんて言ってはいられ
ない。

それでも現代までこうして残る刺繍の
技術は仕事としても趣味としても昔とそう
変わらない形で残っている。
たかが刺繍、されど刺繍。
そんなことを考えながら巡る個展会場で
びっくりするような仕事を見せていただいた。
ご本人は制作そのものは誰でもできる
反復作業というけれど手動の工業ミシンで
描く数々の作品に目を奪われた。

デザインさえすればコンピューター刺繍で
作品はあっという間に完成する昨今
だから何を表現をするのかが問われる。
絵画のような刺繍も実物を見るまでは
信じられない細かさだったけれど
蓄光糸によるMAP作品も見せ方が面白いし
白黒のイラストに浮かび上がる鮮やかな
色のテキスタイル作品は、ひとつ部屋に
飾りたいなとも思った。

間違いなく現代美術家の個展でした。

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